Our Column

感性と論理の関係性について

感性と論理の関係性について

今回は感性と論理の関係性について書いてみたいと思います。

ZENSIN代表の僕は、中学生時代にバイオハザードというゲームに熱狂していました。
その中でもミッションモードという、与えられたフィールド内で出現した敵をいかに素早く全滅させられるか
そのタイムを競うというゲームモードがありました。当時友人たちとやりこんでいたのですが、最終的に世界トップの成績を出しました。

当初このゲームモードで最高の成績を出すには下記の条件と考えていました。
①敵を全滅させるための最短距離を計測する
②敵を手早く倒すための武器を選定する
③敵がランダムに動くステージの場合、理想の動きをするまでプレイし続ける。
※他にも細かい条件がありますが、基本的に大きな条件は上記3つが考えられました。

したがって普通に考えれば、
①を決めて、②を決めて、あとは③で意図したパターンが出るまでクリアを繰り返せば世界トップになるだろうと思います。
しかしどんなにやりこんでも、何となくイマイチな直観がありました。実際のところ、最初は3位どまりでした。
また、トップのクリアタイムを見る限り、当時の自分の方法論を極限まで最適化できたとしても到達できないタイムであることにも気づきました。

そこで一緒にやりこんでいた友人のプレイを観察してみることにしました。その友人は、順位的には僕の2つ後にいました。
僕は論理的にプレイするタイプだとしたら、友人は感覚的にプレイするタイプです。
それなのに、順位に二つしか差がないということは、むしろ友人の方がより高度な方法論を構築しているだろうと思ったからです。

彼のプレイを見てみると、③に対しては確率論を入れてドライにやりこむわけではなく、場当たり的な対応をしているようにみえました。
しかし、①と②に関しては次元の違う捉え方をしていました。

例えば①については、僕はフィールド内にて敵を全滅させるにはこう移動してこの順序で倒すのが最速と、
いわば極端に言ってしまえば、敵が動かない前提で方法論を確立していました。

一方彼の場合は、ぱっと見は非効率に見える順序で敵を倒しているのに、なぜかクリアタイムが僕とさほど変わりませんでした。
よくよく観察してみると、敵を倒すためだけに銃を撃っているわけではなく、
標的以外の敵は、銃声が聞こえた場所に向かってくることも考慮して撃っていることに気づきました。
つまり、銃=「標的を倒すもの」だけではなく、同時に「標的以外を意図的に移動させるもの」としても活用していたのです。

当時、僕は自分自身が能動的に動いた場合の最短距離をゴールとしていましたが、
彼は敵を意図的に動かして、いかに移動距離を減らせるかという未知の可能性に着目していたのです。

②についても別次元の捉え方をしていました。
僕は、クリアするまでに弾切れしない範疇で、どれだけ敵を攻撃力の強い武器を優先して使って最短時間で倒せるかと考えていました。
したがって、強い敵になっていくにつれ、使用武器を変更して、射撃回数を少なくすることが
最もクリアタイムを短くすることに繋がると考えていました。

しかし彼は、強い敵になったとしてもその時点では武器を変更せず、
1発だけ現状の銃を撃ち込んでから、強い銃に変更して1発撃って仕留めるというプレイを多用していました。
よくよく着目してみると、強い敵が出たとしても、確かに理想の武器を使えば2発で倒せるが、
以前の武器と理想の武器を1発ずつ撃ちこつやり方でも倒せる場面が多々あることに気づきました。

でも結局はどこかで変更しなくてはいけないのに何ですぐに行わないの?
という疑問を持ちながら実際に最後までプレイを見せてもらったのですが、
なんと最終的には武器の変更回数が僕よりも2回少なかったのです。

僕は当時いかに敵を効率的に倒すかにしか着目できてなかったので、武器の変更回数はその効率性に準じるという定義でした。
しかし彼は、敵を倒す効率性だけではなく、武器の変更回数も極限まで減らすことにも主眼を置いてプレイスタイルを精査していたのです。

そのことに気づくと、色々なことが見えてきました。
例えば③に関しても、一見場当たり的なプレイをしているように最初は見えましたが、
敵がランダムな動きをするからこそ、あえて実験的な倒し方を試すことで、
①と②に対して高度な視点が確立されていったことにも気づくことができました。

彼の感覚的、直観的な思考が見出してくれた未知の可能性に対して、
僕が論理による最適化と統合を繰り返していけば、世界トップにいけると確信しました。
そして見事、2位に対して10秒以上差をつけて、ぶっちぎりの世界トップ記録を出しました。

その後2人で話し合ったのですが、彼は、お前みたいな論理的な思考はできないよとねぎらってくれました。
しかし僕からすれば、高度な直観や感性がない限り論理単体が劇的なものを生み出すことはできないことを思い知らされました。

感性と論理が調和する真に価値ある映像制作を。
ZENSINのCIはこの友人との実体験からきています。

それではまた。

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