Our Column

映像の構造について

複素平面+時間で考えるZENSINの表現

2025/03/26 wrote

三次元空間に「時間」を加えた四次元モデルは、物理や数学のみならず、あらゆる創造活動においても広く応用されています。しかし、ここに複素平面(実数と虚数を座標軸に持つ空間)の概念を加味すると、私たちの理解やイメージはさらに拡張し、ある種の螺旋構造として世界を捉えることができます。本稿では、複素平面を「見えるもの」と「見えないもの」の対比としてとらえ、加えて「時間」の流れを掛け合わせることで、ZENSINの映像表現が持つ螺旋的な特徴を探ってみたいと思います。

複素平面とは?

見える軸(実数軸)と見えない軸(虚数軸)

複素平面は、横軸に実数成分、縦軸に虚数成分をとって複素数 を表現します。
ここでは便宜上、

1.実数軸 = 「視覚的に捉えられるもの(可視光周波数など)」
2.虚数軸 = 「目に見えないが感じられるもの(聴覚周波数など)」

と定義してみましょう。科学的に厳密な対応ではありませんが、比喩として考えると、私たちが日常で経験する“目で見る情報”と“耳で聞く情報”を別々の軸上に位置づけるイメージがつかみやすくなります。

時間を加えると生まれる螺旋構造

さらに、時間を導入して「複素平面 × 時間」という枠組みで捉えると、視覚と聴覚、あるいは見えるものと見えないものが連動しながら変化していく様子を、螺旋としてイメージしやすくなります。複素数は回転運動や位相の変化を表しやすい性質があり、時間が進むにつれてその角度や大きさが少しずつ変化すると、その軌跡は円から抜け出し、渦を巻きながら伸びていく“スパイラル”を想起させます。

ZENSINが描く螺旋表現

ZENSINが提示する映像の特徴として、視覚(映像)聴覚(音)が渦巻くように絡み合いながら進行していく、独特の螺旋的な世界観が挙げられます。
先述の比喩を用いれば、

1.実数軸(可視光) = 映像情報
2.虚数軸(聴覚) = 音響情報

という二つの軸が、時間という流れの中で交差し、組み合わさり、重なり合うことで、より複雑で豊かな表現が実現しているわけです。
※実際には「日本語」という映像情報と音響情報の両領域に横たわる存在もありますが今回のコラムでは割愛します。

DNAの二重らせんを例に

こうした「互いが対になって相補的に展開する」構図は、DNAの二重螺旋にもよく例えられます。DNAの二本の鎖は、互いを補完する配列を持ちながら、螺旋状に織り込まれています。

ZENSINの映像は、映像部分が“片方の鎖”、音楽部分が“もう片方の鎖”として機能し、それぞれが別々の情報を担いながらも、相互に影響を与え合うことで、一体となった高次の存在感を生み出す。この相補的な結びつきが、見る者・聞く者に深い没入感や新しい気づきを提供できる鍵になっているのです。

螺旋構造同士の絡み合いとブランディング

螺旋構造は、一つでも独特な魅力がありますが、複数の螺旋同士が絡み合うことで、相互作用は何倍にも増幅されます。DNAの二重らせんが情報伝達の基盤になっているように、人と人、あるいはブランドとオーディエンスが相互に“螺旋状の軸”を絡ませることで、深いレベルでの影響や記憶が形成される。

これをZENSINのアートに当てはめると、映像と音という二つの軸が絡み合う“二重螺旋”が、そこに視聴という形でご参加いただく皆さんの身体や心と連動し、多重螺旋へと発展していく可能性すら考えられます。これがブランディングの観点でいえば、単なる映像作品や音楽作品を超えた“深い体験”として認知され、強く心に刻まれる要素になるのです。

おわりに

「複素平面+時間」=「視覚と聴覚」の連動を一つの螺旋として捉え、それらが渦を巻きながら相互に作用し合う姿は、ZENSINの世界観を理解するうえで重要な手がかりとなります。

見えるもの(映像)と見えないもの(音)。
それぞれが持つ周波数や位相の変化。

これらの要素が時間の流れとともに組み合わさることで、私たちが体験する表現は多層的に深みを増していくのです。二重らせん、あるいは多重らせんのように、複数の軸が絡み合ってこそ生まれる“深い結びつき”が、ブランドとしてのZENSINやその作品に強い印象をもたらす理由の一端と言えるでしょう。

以上の視点はあくまで一つの解釈でしかありませんが、こうした螺旋的なイメージを踏まえることで、映像と音が紡ぐ世界をより豊かに味わえるかもしれません。

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