Our Column

インタビュー第1話の解説

インタビュー第1話の解説コラム

INFORMATIONにて告知させて頂きましたが、
少し前にアンティークコインの販売を行う株式会社アンティークコインギャラリアさんの
オウンドメディア「ぼくらのスモールビジネス」にてインタビューを受けました。

3話+αで構成されております。宜しければご覧になられてみて下さい。

第一話
https://anchor.fm/3avphstipv/episodes/4-1-e1lbabi/a-a88trg4

インタビューは基本的にさわりのお話にとどめてますが、もう少し詳しく知りたいという要望がありましたので、
以下インタビューの第一話についての解説となります。

■KPIは最初は参考程度に

これは、KPI設定の時点で手段が目的化してしまっている場合があるためです。

ZENSINの場合は、「ではなぜ手段が目的化してしまうのか」というところも考えるのですが、
これは現代はホメオスタシス機能が低次上で作用しやすいためと捉えています。

ホメオスタシスとは、和訳すると生体恒常性といい、一般的には次のように言われています。
「ホメオスタシス(生体恒常性)とは、私たちが、身体の外から受ける環境や内部の変化にかかわらず、
身体の状態(体温・血糖・免疫)を一定に保つことを言います。
ホメオスタシスを維持することは、身体の呼吸・循環・排泄・食物摂取の機能が正常でなければなりません」

簡単に言い換えると、色んな要素が協力しあって、平衡状態を保つということです。

個人単位でいえば身体の一つ一つが調和しあって心地良い日々を過ごしている状態であり、
企業単位でいえばシナジーがバリバリに働いて充実感とやりがいに満ちている状態といえます。
どちらも理想的な状態ですよね。これはホメオスタシスが高次に作用している場合といえます。

しかし現代は、個人でいえば体の一部分に負担をかけすぎていて身体全体のパフォーマンスが出せない状況であったり、
企業であれば、どこかの部署や特定の誰かに業務の負担がかかりすぎたりして、
本来のパフォーマンスが発揮できない状況に置かれていることがほとんどなのではないでしょうか。

この場合、まずは現状以上の負担をかけないことが平衡状態を保ち続けることのポイントになり、
より良い調和であったりシナジーがというよりは、なるべく今より悪くしないことを目指して平衡状態を保とうとします。
これはホメオスタシスが低次に作用しているといえます。

ではホメオスタシスの低次作用によって、企業では具体的にどのような現象が起きるかといいますと、
しばしばKPIを設定する時点で、手段を目的化した状態で合意形成されることがたびたび起こります。
もちろんこれは特に誰が悪いわけでもありません。ただ単純に、企業としての、部署としての、個人としての生体反応がそこにあるだけです。

※ちなみにインタビュー内にて事例として出てくるANAさんやマイナビさんにはこのようなことが一切ありませんでした。
むしろZENSINが彼らの熱意に呼応するようにして映像制作は進行していきました。

それでは、本来企業活動とはそもそもどのようなものだったか改めて思い出してみましょう。
ちょっと昔の時代では、企業活動のメインテーマは、課題解決がゴールでした。
しかし現代の企業活動は、課題解決ではなく、本業は価値の創出です。

例えるなら、昔はケガをしたら治せるいうところをゴールとしていましたが、
現代の場合は、ケガは当然治せて、さらにどれだけ充実した幸福度の高い日々を提供できるかがゴールになります。

そこでZENSINとしては、映像制作の業務においては、
KPIの理解はもちろんですが、まずは第一にKGIを理解することを優先して進めていきます。
その後、KGIを起点に考えていくことで、自然とKPIを包括的・網羅的にクリアするコンセプト及びクリエイティブを開発することができます。
※KGI起点の思考ですが、ビジネス用語でいえばのバックキャスティングと近似する考えと捉えて頂くとわかりやすいかもしれません。

■採用映像の役割は集客だけではない

例えばですが、業務内容を単純に羅列したリクルート動画を作ったとします。
そしてそれを学生さんに見てもらったとします。

そこで起こりうる志望動機の大半は、
①なんとなく応募してみた。
②仕事が楽そうだと思った。

このような理由が大半を占めるのではないでしょうか。もちろんこれらの理由が一概に悪いわけではありません。
しかし、このような理由が応募のほとんどを占めている状態では、映像が集客機能自体は果たしてはおりますが、
結果的には、企業側の人事のコストや人事担当者の負担を増やす行為となってしまいます。

そう考えるとリクルート動画の真の役割とは、
集客ももちろん大切なことですが、企業側の想いや価値を事前に分かち合うものとしても機能し、
建設的な面接の機会となるように働きかけることではないかと考えます。

これによって人事の皆さんが、抱かれていたかもしれない「いい学生さんがいない」という悩みから、
「学生さんの誰もが素晴らしすぎて選ぶことができない」というポジティブな悩みへと変わっていく。

これこそがリクルート動画の真の役割ではないかとZENSINは考えています。

■前年と比べ桁違いの結果を出した採用動画

こちらも当時とても話題になりましたね。成果に関しては単純に事実なので詳細は省かせて頂きます。
前述の考えについてご理解頂ければ、自明かと思います。

そこで第一話インタビューをリクルート動画の考えを下記にまとめます。

①…企業を生命科学の観点で考察し、本質的な企業価値を見い出す。(①は答えとして提示)
②…バックキャスティングによるコンセプトメイキング、クリエイティビティの開発。(②も答えとして提示)
③…①と②を企画趣旨とし、これを元に出演者の皆さんの想いや体験談で構成。(③は見せ方の話なので提案。基本的にはクライアントの自由)

リクルート動画に関しては、基本的にはこのような考え方で設計をしていくのがZENSINです。

インタビュー第一話ではパーソナリティのお二人も、
「今こんな表現が流行してますよとか、そのような提案にとどまるのが普通の広告会社だが、ZENSINは全く違うね」
と言ってくださっています。これはとても光栄なことであり、実に本質的な意見です。

皆さんは、髪を切りに行く時や服を買いに行く時、
お店の方にただ単純に「最近こういうのが流行ってるんですよ」といわれて
その通りに髪を切りますか? 勧められるままに服を買いますか?

そんなことしませんよね。

美容師さんやショップ店員さんのアドバイスを受けながら、まずは似合っているかを起点にして考えますよね。
そして似合うことが分かった上で、今度はそこから流行をどの程度取り入れるかを考えますよね。
そしてそれは当然、自分自身で自由に決められるものであってほしいですよね。

ZENSINも美容師さんやショップ店員さんのような真のプロフェッショナルを目指して、
映像を通じて、誰もが胸に秘める希望ある世界を現実的な形で描出し続けていきたいと思っています。

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